早速その方法を実践する5つの開発チームが選抜されました。この5チームはいずれも、とても重要な技術的問題を抱えてました。しかし、今まで半年~数年間も、中には10年間も、彼らの問題を解決できずに困っていたのです。
もし、この5つの問題のうちの2つか3つでも解決できたなら、今度こそ、米国の開発センターとの競争に勝てることはほぼ間違いありませんでした。
早速、その5チームは、彼らの抱える重要問題を解決するプロジェクトを開始しました。しかし、与えられたプロジェクトの時間はわずか10日間(=70時間)でした。しかも、最初の3日間はその方法の勉強に充てる必要があったので、実際の問題解決の検討に使える時間はたった7日間にすぎませんでした。
今まで何年間も解決できなかった難問を、そんな短時間で解決するのは無理だと、5チームのメンバーの多くは思いました。
ところが、その10日間プロジェクトが終わった時、彼らは常識外れの結果をたたき出していたのです。